大神風です。

暑い日々が続く中、高田川部屋の力士達は
稽古に励んでおります。

今日も前回の続きで立ち合った後、
自分の得意の型にするための前さばきについて。

まず、相撲のタイプを大まかに分けると
四つ相撲と押し相撲があります。

この両タイプの力士が対戦した場合、
立ち合った瞬間からお互いが自分の間合いにしようとします。
まず押し相撲の力士は距離を取りたいわけです。
距離が密着すると相手得意の四つに持ち込まれてしまうし、
こちらも押すことができないからです。
対して四つ相撲の力士は得意の差し手を入れて
廻しを取り、密着したい。

このお互いの思惑から前さばきが生まれます。
四つ相撲は押し相撲が突っ張る腕を
下から下から跳ね上げて廻しを取りにいく。
または差し手を固めて相手の脇の下に
腕を差しにいきます。
これを押し相撲は差されそうになった腕を
脇を締めて絞り上げる。
これを「おっつけ」といいます。
おっつけられた四つ相撲は
一旦横にそれて相手の体を泳がそうとします。これを「いなす」といいます。
いなして上手を取れればいいですが、
相手もそのいなしに体を泳がせないように着いてきます。

こういった息詰まるような応酬の末に
得意の型に持ち込めた力士が勝利できるのです。

この立ち合い~前さばきの応酬は
相撲の一番の見所と言っても過言ではないのではないでしょうか。

次回は四つ相撲同士の対戦の場合、
どういう前さばきの応酬になるかについて説明します。

わかりづらいと思いますが、
今日の説明を恵比寿丸と勝武士に実演してもらいました。

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コメント / トラックバック1件

  1. 千波 より:

    さすが「前さばきの上手さ」を褒められる大神風さん、
    今回も興味深く読ませて頂きました。

    BS中継の解説で、親方衆・若者頭さんの技術論を聞くのが好きなのですが、
    そこで「何となく分かった気がする」ことが、よく分かりました。
    勝武士さんと恵比寿丸さんの実演付きで、さらに分かりやすさアップ!
    次回も楽しみにしてます♪